父の工具箱を開けて思い出した家族との時間

父の部屋を片付けていたある日、机の下から年季の入った工具箱が出てきました。持ち手の部分は少し汚れていて、金属の留め具にも錆が浮いています。ふたを開けると、ドライバーやペンチ、レンチなどがきれいに並んでいました。

父は家の中のちょっとした修理を自分で行う人でした。壊れた椅子を直したり、網戸を張り替えたり、蛇口の調子が悪いときには工具箱を持ってきて作業していました。子どもの頃は、父が何をしているのかあまり興味を持っていませんでしたが、今になって見ると、家族が快適に暮らせるようにいろいろ工夫してくれていたのだと分かります。

工具箱の中には、使いかけのネジやサイズの違う部品もたくさん入っていました。私には用途が分からない物も多く、すべてを残すべきか判断できません。兄に見てもらうと、使えそうな工具がいくつかあるというので、必要な物だけ引き取ってもらうことにしました。

問題は、工具箱以外にも物置や納戸に工具が分散していたことです。同じようなドライバーが何本もあり、古い電動工具や延長コードも出てきました。状態を確認しながら整理していると、思った以上に時間がかかります。重たい物もあり、無理に運ぶのは危険だと感じました。

作業を続ける中で、親戚から遺品整理について話を聞く機会があり、高松市で遺品整理の事ならリアライフ香川へという情報を教えてもらいました。そこで、残しておきたい工具を先に取り分け、物置や部屋に残った荷物について相談する場合の準備を進めました。

工具の中には、父が長年使い込んだ物もあります。すべてを保管することはできませんが、父らしさを感じる工具を残せたことで、少し安心しました。

遺品整理を終えた後、兄が工具を使って家の棚を修理してくれました。父が使っていた工具が、今度は兄の手に渡って活躍しているのを見て、不思議な気持ちになりました。物を整理する中で、故人の習慣や家族とのつながりを再確認できたように思います。